BizRobo! ブログRPAの開発や運用に役立つ情報を配信
RPAは業務を効率化できる技術として、業種・業界を問わず注目されています。
一方で興味はあるものの「RPA運用時のリスクが気になり導入に踏み込めない」とお悩みの担当者様も多いでしょう。
RPAには業務やセキュリティに関わるリスクもあるため、事前に対策方法を把握しておくことが大切です。
本記事ではRPA運用時のリスク8つと対策方法を詳しく解説します。
リスク軽減に向けたツール・サービスの選び方もご紹介するため、ぜひ導入前にご一読ください。
目次
RPA運用時に想定されるリスク
RPAは簡単にスタートでき、現場レベルで操作できる魅力がある反面、ロボットの誤作動やエラー、全体を管理しきれないといったリスクも想定されます。
ここでは8つのリスクとその影響を解説するため、詳細を確認しておきましょう。
開発時のミスによる誤作動
RPAの開発時に業務手順などの設定を誤ってしまうと、誤作動を起こすリスクがあります。
ロボットは開発者に設定された通りに動く仕組みのため、開発時点でのミスに気づくことはできません。
開発時にミスがあると、ロボットが誤った登録・入力作業や、誤ったメール送信を続けてしまいます。
代行している業務内容によっては、自社だけでなく取引先にまで影響が出ることもあるため注意が必要です。
エラーやトラブルの発生
ロボットに正しい指示をしても、予測できないエラーによって異常停止などのトラブルが発生する可能性があります。
例えば、連携先のアップデートや動作方法の変更により、ロボットが正常に作動しなくなるといったケースです。
エラーによりRPAの稼働が止まってしまうと、ロボットの修正だけでなく、急ぎの作業を有人で対応しなければならないなど、業務に大きな支障が出てしまいます。
トラブル発生時の復旧・改善に時間がかかる
エラーやトラブルの発生時には、原因の究明や復旧・改善に時間がかかることが考えられます。
特にRPAに頼り切っている、複雑な処理を任せているといった場合は、迅速な対応をしにくいことが懸念点です。
すぐにRPAを復旧・改善できなければ、長期間の業務停止や、ロボットの誤作動による新たなトラブルの発生につながります。
データベースへの不正アクセス
データベースへの不正アクセスなど、セキュリティに関するリスクも考えられます。
例えば、特定のシステムにおける情報の検索や抽出業務を任せる場合には、RPAにアクセス権限を与えなければなりません。
開発時に効率化ばかりを追求しセキュリティ面の設定を疎かにしてしまうと、ロボットが誤って機密性の高いデータにアクセスしてしまう恐れがあります。
特に他部門のデータベースから情報を得る業務の場合は、細心の注意が必要です。
社員による不正利用
総務省はRPAの運用段階で起こりうるリスクとして、職員による不正利用にも言及しています(※1)。
IDやパスワードを十分に管理できていないなど、誰でもRPAを実行できる環境の場合は、担当外の社員が悪意を持ってRPAを利用する可能性があります。
社外だけでなく社内で起こりうるセキュリティリスクにも注意しなければなりません。
機密情報や個人情報の漏えい
機密情報や個人情報の漏えいもRPAのリスクのひとつです。
サイバー攻撃によってロボットが不正利用されてしまうと、機密情報や個人情報にアクセスし、情報を盗まれる可能性があります。
IDやパスワードなどの情報が漏えいすると第三者が容易にアクセスできるようになり、さらなるトラブルにつながりかねません。
特にインターネット回線を通して外部との情報共有を自動化する場合は、RPAに不正侵入するための「バックドア」を設置されるケースも考えられます。
バックドアはシステムへの入り口を指し、メールやWebサイトなどに仕込まれています。
ファイルを開くと自動的にバックドアが設置され、ここを経由すれば攻撃者が認証なしでRPAに侵入できるようになる仕組みです。
重要なデータを盗むだけでなく、システムを破壊される可能性もあるため注意しましょう。
業務内容のブラックボックス化
RPAを導入することによって、業務内容が分からなくなる「ブラックボックス化」のリスクもあります。
例えばRPAに業務を任せた状態で担当者の異動や退職などの配置転換が重なると、引継ぎが十分に行われず、新任の担当者が業務内容を深く理解できない状況が生まれます。
この状況でエラーやトラブルが発生してしまうと、担当者が基本の業務内容を知らないため、適切な対処やロボットの改善をすることができません。
野良ロボットの発生
管理者が存在や稼働状況を把握できていない「野良ロボット」の発生もRPAのリスクです。
開発者の引き継ぎがないまま配置転換が行われる、必要なくなったロボットでありながら使用停止がされずに忘れられるなどの状況下で野良ロボットが発生します。
野良ロボットが誤作動を続けてしまうと、業務に悪影響が出るだけでなく、セキュリティリスクも高まります。
RPAのリスクへの対策方法
RPAにおけるリスクのほとんどは事前の対策によって避けることが可能です。ここではRPAのリスクへの対策方法を具体的に解説します。
十分な管理体制を構築する
十分な管理体制を構築し、管理者がすべてのロボットや稼働状況を把握することが大切です。
それにより誤作動や業務のブラックボックス化、野良ロボットを防止できます。
具体的にはRPAの管理を専門とする部署を設置し、ロボットや開発者・利用者をまとめて一元管理する方法が効果的です。
RPAサービスによっては、ユーザーだけでなくロボットの稼働状況などの管理機能がついていることもあるため、導入前に確認しておきましょう。
ロボットの権限を制限する
RPAのセキュリティ対策には、ロボットの権限を制限することが有効です。
データベースやシステムへのログインする権限を最小限に抑えることにより、ロボットによる不正アクセスや情報漏洩に備えられます。
機密情報へアクセスするのは担当者のみにするなど、代行する業務で発生しそうなリスクを考えたうえで開発を進めましょう。
IDやパスワードの暗号化
RPAのロボットが使用するIDやパスワードは必ず暗号化して保存します。
「暗号鍵」を使用して、IDやパスワードを不規則な文字列に暗号化しておくことで、セキュリティ対策が手厚くなります。
万が一、IDやパスワードが流出してしまった際にも、第三者による解読が難しいため不正アクセスを防止することが可能です。
ただし暗号鍵によって暗号化したデータを復号できるため、管理者以外の手に渡らないよう、厳重に保管しなければなりません。
あらかじめパスワードの暗号化機能がついているRPAツールを導入すれば、効率よくセキュリティ対策ができます。
ロボットをログ管理する
ロボットの動作をログで管理することもリスク対策のひとつです。
操作ログやアクセスログ、実行ログなど、一連の動作記録が残っていれば、トラブル発生時に原因の特定がしやすくなります。
ロボットに任せる作業のフェーズごとに記録を残せるように、開発時に設定しておくと安心です。
より簡単に設定したい場合は、ログ管理機能が搭載されたRPAツールを導入しましょう。
定期的なメンテナンスを行う
定期的にRPAのメンテナンスを行うことで、ロボットの誤作動や停止、サイバー攻撃に備えられます。
プログラムの不具合などが原因でセキュリティ上に欠陥(セキュリティホール)があると、サイバー攻撃を仕掛けられやすくなりますが、ソフトウェアや提携先のサービスを常に最新の状態にアップデートすることで対策が可能です。
アップデート後にはロボットが正常稼働するかもあわせて確認しておきましょう。
運用ルールやマニュアルの作成
RPAの運用ルールやマニュアルを作成しておけば、業務のブラックボックス化を防げます。
ロボットに任せている業務内容とその手順、ロボットの操作・設定方法、運用ルールなどを、ドキュメントで視覚化することがポイントです。
誰にでも分かる形で残すことにより、業務が属人化することなく、担当者の配置転換の際にも引継ぎが容易になります。
エラーやトラブルへの対処法を明確化しておく
エラーやトラブル発生時の対処法を明確化しておくことも重要です。
あらかじめエラーやトラブルによって支障が出る業務を予測しておき、停止した業務を手作業で遂行する担当者と、原因の究明やロボットの復旧にあたる担当者を決めておきます。
具体的な行動内容や手順をマニュアル化し、RPAの管理者と担当者で共有することにより、万が一の際にもスムーズな対応が可能です。
RPAのリスク防止に向けたツール・サービスを選ぶコツ
RPAのリスクのほとんどは対策することで回避できますが、最初からすべてを実行するには社内のリソースが足りないケースもあるでしょう。
あらかじめリスクに備えられるRPAを導入することで、社内の負担を減らしながら、より効率的で効果的な対策ができます。
ここからはRPAのリスク防止に向けて、ツールやサービスを選ぶコツを3つ解説します。
自動化したい業務との適合性
RPAツールは自社で自動化したい業務との適合性で選ぶことがポイントです。
単純な業務に向いている、複雑な業務に特化しているなど、ツールやサービスによって業務の規模や範囲が異なるため、自社の用途にあわせて比較・検討しましょう。
また実行環境も、ロボットがPCのデスクトップ上で動く「デスクトップ型(ローカル)」と、自社サーバ内で動く「サーバ型」に分けられます。
会社単位で導入しリスクにも備えたい場合は、より情報システム部門が状況を把握しやすいサーバ型がおすすめです。
関連記事:
RPA種類別おすすめツール!サーバー型・クラウド型・デスクトップ型の違いと選び方
充実したサポート体制
充実したサポート体制が整っているかも重要なポイントです。
カスタマーサポートやチャットサポートのように、いつでも相談できる場があれば、万が一ロボットにエラーやトラブルが起きた際も安心です。
ツールやサービスによっては、トラブル発生時の対処法など、役立つ情報を公開しているケースもあります。
「リスクに備えられるか」という視点で、サービスの詳細を確認しておきましょう。
管理機能の有無
管理機能があるRPAなら、管理体制の構築やリスクの防止につながります。
例えば開発者やロボットの管理、稼働状況の把握、パスワードの暗号化などの管理機能です。
RPAを一元管理するための管理シートを1から作成するといった手間が省けるため、管理者の負担を減らしながら効率的にリスク対策ができます。
RPAのリスクが不安なら充実した機能やサポートのBizRobo!へお任せ!
RPAのリスクに不安がある場合は、充実した機能やサポートが整っている『BizRobo!』がおすすめです。
『BizRobo!』は無制限にロボットの開発や実行ができるサービスで、これまで2,600社以上の企業に導入されています。
ここからは『BizRobo!』がRPAのリスクマネジメントに適している理由を3つ解説します。
統合管理ツール(Management Console)でリスクを軽減
『BizRobo!』のプランによっては、RPAを運用していくうえで便利な管理機能がセットになった「統合管理ツール(Management Console)」がついています。
例えば「ユーザ管理機能」はロボットを扱える人や他部署からのアクセスを制限できる機能で、管理体制の構築に役立ちます。
また、ロボットの動作履歴を確認しエラーがあれば通知を受けられる「ログ管理&メール通知機能」や、パスワードの暗号化を容易に行える「パスワードストア機能」など、RPAのリスク対策につながる機能も搭載。
『BizRobo!』の統合管理ツールを活用することで、効率よくRPAのリスクに備えられます。
サポート体制が整っている
『BizRobo!』は充実したサポート体制も魅力です。
導入後は社内でRPAを定着・拡大させていけるよう、専任のカスタマーサポートチームによる支援や、気軽に相談できるチャットサポートがあります。
『BizRobo!』は全国10か所に拠点を構えており、日本国内であればオフラインでの面談も可能です。
また、不具合発生時の対処法や問題の切り分け方といった情報を得られるナレッジサイト「ナレッジベース」など、コンテンツも豊富に提供しています。
相談や情報収集を容易に行える環境で運用していけるため、RPAのリスクに不安がある方にもおすすめです。
ニーズに適したプランを提供
『BizRobo!』には以下の3つのプランがあります。
「BizRobo! mini」はスモールスタート向け、「BizRobo! Lite」や「BizRobo! Basic」は組織でRPAを始めたい・拡大したいなど大規模展開に適した製品です。
プランが幅広いだけでなく、移行もシームレスに行えることから、自動化したい業務範囲や目的、企業の状況にあわせられます。
情報システム部がより状況を把握しやすいサーバ型のプランにするなど、リスク対策を重視しながら選ぶことも可能です。
『BizRobo!』にはRPAのリスク対策を効率的に行える機能やサービスが揃っています。
少しでも興味を持っていただけましたら、下記より資料をダウンロードください。
RPAのリスクと対策を把握し効果的な運用につなげよう
RPAにはロボットの誤作動やエラーといったトラブルの発生、セキュリティ面の問題など、さまざまなリスクが想定されます。
しかし、リスクのほとんどは十分な管理・運用体制を整え、適切な対策をすることで避けることが可能です。
RPAのリスク対策には、機能やサポート体制が充実しているツールやサービスを導入することも欠かせません。
『BizRobo!』にはRPAのリスク軽減に役立つ便利な機能や、安心のサポート体制が整っているため、RPAの導入をお考えの担当者様はぜひご検討ください。