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BizRobo! Basic

名古屋大学医学部附属病院

Highlight

  • 疲弊する医療現場の負担軽減を目指して RPA導入に向けた調査を実施
  • 医療機関が広く連携し、医療の質と安全性の向上を目指していく

明治4年(1871年)に名古屋藩の仮病院として始まって以来、中部エリアにおける高度医療を担ってきた名古屋大学医学部附属病院(以下、名大病院)。過重労働・人手不足が深刻化する医療業界の課題解決策の一つとして、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)に着目した同院は、2019年5月から院内全ての事務部門でRPAツール「BizRobo!」を導入した。定型的な業務においてRPAによる自動化・効率化を積極的に推し進めており、職員が作成したロボットは21体に及ぶ。全事務部門への展開により、見込まれている業務削減時間は約9,800時間。この効率化により、事務職員は医師・看護師らの支援など、より付加価値の高い業務へのシフトが視野に入る。国立大学病院でも先駆けてRPAを導入した同院はプロジェクトチームを増強し、ロボット開発・運用の高度化を続行中。全国の国立大学病院との情報と知見の共有も始まっており、医療業界における働き方改革のモデルケースとして注目を集めている。

導入背景深刻な医師の過重労働を解消する打ち手としてRPAが浮上 | 医療 RPA事例

名古屋大学医学部附属病院

医療業界でも待ったなしで進む働き方改革。課題解決は事務作業でのロボット活用

医師や看護師をはじめ、あらゆる職種で過重労働、人手不足が叫ばれる医療業界。2024年度以降は医師に対しても時間外労働の上限規制が適用され、働き方改革は待ったなしで進む。診療以外に研究、教育の機能も持つ大学病院では、医師の過重労働はより深刻な問題として立ちはだかる。名大病院も、この働き方改革へのアクションとしてRPAを検討し、事務部門への導入から検討を始めた。

「RPAの効果を検証する意味合いもあり、まずは事務部門での浸透、展開を目指しました。事務業務の自動化は事務職員の余力時間の確保につながります。定型的な事務業務のロボット化を進めることで、医師のサポートなど、より専門性の高い業務に専念できる環境がつくれると考えました」(大石氏)

こうして、同院は2018年に導入の検討を開始。11月にはプロジェクトチームを編成し、業務の洗い出しからRPA研修、ロボットのパイロット開発に着手した。

BizRobo!を 選んだ理由医療現場でのケーススタディが豊富な「BizRobo!」で全面展開 | 医療 RPA事例

名古屋大学医学部附属病院

事務スタッフが自らロボットを作成 サポート体制の手厚さにも好印象

大学附属病院ということもあり、大学医学部と密接な連携を取って医療、研究を進めてきた。

「名古屋大学東山キャンパスでは数年前にRPAツール導入が検討された時期があり、さまざまなメーカーの製品を比較していました。BizRobo!はロボット開発のプロセスで安定性があり、バランスが取れている製品という印象があります。また、院内の全事務部門に展開することになるため、一定以上の規模での運用に適したサーバ型のツールが望ましい。ここでもサーバ型ツールのBizRobo!に優位性がありました」(服部氏)

BizRobo!が医療現場での導入事例が豊富だったことも大きな決め手になった。ロボットを運用するのは医療機関であり、開発には事務職員が直接携わる。サポート体制の手厚さも評価された。

「ベンダー営業担当、技術者のサポートは重要です。そこでは医療機関ならではの仕組み、事務体制で話が通じてほしい。その点、医療現場での導入事例が豊富なBizRobo!は好印象でした」(永家氏)

対象業務約9,800時間の業務削減が視野に入る中、着実にロボットを開発 | 医療 RPA事例

名古屋大学医学部附属病院

パイロット開発では9体のロボット 本格導入では21体のロボットが稼働

プロジェクトチームは事務部門におけるRPA対象業務の洗い出しを進め、自動化が可能な68の業務をリストアップした。これらの業務全てでRPA化を進めた場合、推計される業務削減時間は約9,800時間に及ぶ。2018年度は、実証実験として「会議開催案内メール自動送付」「医師勤務時間計算支援」など9体のロボットをパイロット開発。推計値として年間415.7時間の業務削減に相当する成果を挙げた。

「ロボットはプロジェクトメンバーの職員自らが作成しました。RPAテクノロジーズのサポートを受けつつ、効率化が顕著に現れるであろう業務を選定して作成しています。私が籍を置く医事課だけではなく経理課でも活躍するロボットができ、大きな手応えを感じることができました」(荻野氏)

事務部門への本格導入が進められた2019年度上半期にはメンバーを増強し、全19名がロボットを作成。パイロット開発分と合算して計21体のロボットを作成した。これは年間841.1時間の業務削減に相当する。現在はこのうち12体のロボットが実際の業務で運用されている。

導入効果12体を運用し、年間663時間の業務削減に成功 | 医療 RPA事例

名古屋大学医学部附属病院

作成者自身が担当業務を効率化

運用中のロボット12体が代替した事務作業は年間663.4時間相当に達する。院内で行われた成果報告会での発表は好評のうちに迎えられた。

効果が顕著な例として人事労務課で稼働する「医師勤務時間計算支援ロボット」、経営企画課で稼働する「外部資金予算執行状況確認表作成・送付ロボット」が挙げられる。いずれも、作成者自身が担当する業務の効率化に成功した。

「医師の勤務時間は各研究室、医局から紙で報告されます。従来はそれを手作業で集計して勤務時間を計算していました。ロボット化に際しては勤務時間をExcelファイルで収集してロボットで自動計算。従来は月あたり400枚を1枚2分ほどかけて計算していたところ、ロボットによって年間160時間の効率化ができました」(大石氏)

「予算の執行状況を通知する確認表をロボットで作成しています。ロボットに親和性の高い作業を模索し、紙の配付からPDFのメール配信に切り替えました。業務効率化に加えてペーパーレスも実現できています」(仲田氏)

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CORPORATE PROFILE

社名
名古屋大学医学部附属病院
事業内容
医療サービスの提供
ウェブサイト
https://www.med.nagoya-u.ac.jp/hospital/
話を伺った方
事務部 次長 等
  • ここまでの内容に加えて下記を追加
    「今後について」
    「現場の声」
  • 印刷用PDF(フルカラー)4ページ

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