BizRobo! mini
業務の根本的改善にRPAを導入し年間1,303時間の効率化を達成。社員の負担軽減と顧客への品質向上に大きく寄与
Highlight
- 個人情報を扱うなど、外注できない業務の根本的改善にBizRobo! miniを導入
- 年間1,303時間、348万円相当の削減を達成、時間的制約からも解放
- さらなるDX推進に向け、手書きの情報を電子化するBizRobo! Paper-freeも活用中
愛知県豊橋市を中心にケーブルテレビ・インターネット・電話サービスの提供やケーブルテレビ局の運営などを行う豊橋ケーブルネットワーク株式会社。同社のお客さまサービス部では数年前から業務量の増加によって人手不足が常態化し、業務の根本的な改善が求められていた。2019年12月にRPAの導入を検討しはじめ、2ヶ月間のトライアル導入を経て翌年4月にBizRobo! miniを正式導入。
現在はお客さまサービス部の社員2名が開発や運用を担っている。2名はともにプログラミング未経験だったが、RPAテクノロジーズ担当者のサポートやオンラインWEBセミナーなどを活用した自主学習によって着実に知識を得ている。同部サポートグループでは新規顧客のデータ作成などをRPA化。1時間かかっていた作業を3ロボットが営業時間外にまとめて実施するようになり、業務効率が向上した。これにより、2020年度は1,303時間、金額にして348万円相当の削減効果を達成。
2021年7月からはBizRobo! Paper-freeの活用も開始し、機器交換作業に伴う申込書をデータ化するなどさらなるDX化が進む。
導入背景個人情報を多く取り扱う、負担の大きな手動業務にRPAを活用
導入に向け、経営会議では費用対効果の高さをアピール
豊橋ケーブルネットワークではDX推進の一つとしてRPAを導入している。同社のお客さまサービス部では、ケーブルテレビ光化などにともなう工事発注の増加やサービスの多様化により業務量が増え、手動業務の根本的な改善が急務となっていた。しかし、顧客の個人情報を多く取り扱うことから外部スタッフやアルバイトへの業務発注は難しい。そこで社内で情報管理に配慮しながら単純作業を効率化できるRPAに着目した。
導入を検討しはじめたのは2019年12月。お客さまサービス部マネージャーの稲田 和典氏によると、「当初、社内でRPAはあまり認知されていなかったが、RPAテクノロジーズ社の担当者による実演を見て、『これはすごくいいね』という声が上がるようになり、導入の機運が高まっていった」という。2ヶ月後の2020年2月には、さっそく次年度の経営会議でBizRobo!のトライアル導入を提案。稲田氏は上司とともにBizRobo!によって自動化できそうな業務を洗い出し、費用対効果の高さを説得力のある数字と熱意を持って伝えることでトライアル導入に至った。その後2ヶ月間のトライアルを経て、十分な作業効率化の効果が見込めると判断、4月にBizRobo! miniを正式導入した。
BizRobo!を 選んだ理由充実したサポート体制で、知識がなくても導入しやすい
YouTubeやポータルサイトなど多様な学習方法が便利
導入に当たっては2社のRPAを比較検討した。BizRobo!採用の決め手となったのは、充実したサポート体制だ。効果を検証するためのトライアル期間が十分にあったことや、技術スタッフが同社を訪れて実際の業務を改善するロボットをサンプルとして作成したことなどを評価した。「RPAテクノロジーズ社はRPAについてゼロから説明してくれたので、BizRobo!であれば知識がない我々でも安心して導入できると考えました」(稲田氏)
導入したお客さまサービス部には3つのグループがあり、そのうちRPAを活用しているのは主にCRMグループとサポートグループの2つ。CRMグループの宮脇あかね氏、サポートグループの山本晃大氏の2人が開発や日々のトラブル対応を行なっている。2人ともRPAやプログラミングの経験はなかったが、オンラインWEBセミナーなどを活用し知識を習得した。BizRobo!のサポートについて両名は「WEBセミナーで受講した内容や、ポータルサイトのナレッジベースを参考にロボットの開発や運用を行なっています」(宮脇氏)、「業務に行き詰まると、YouTubeチャンネル『BizRobo! TV』の『BizRobo! チュートリアル』を参考にしています。動画なのでテキストを読み込むよりわかりやすくて助かっています」(山本氏)と話す。
対象業務実行頻度の高い業務をRPA化し、業務負荷の軽減を実感
時間的制約からも解放、単純な時間削減以上の効果を得る
CRMグループでは、WEB明細閲覧にかかわるログイン情報の発行・印刷を行うロボットが稼働している。この業務は毎日発生するもので、BizRobo!導入前はグループの担当者が輪番で始業開始直後に行っていた。「頻度が高い面倒な業務をRPA化したことで、業務負荷の軽減を実感しています」(宮脇氏)(図1)
サポートグループでは、トライアル期間中にRPAテクノロジーズ社のサポートを受けながら作成したロボットが活躍している。新規通信加入世帯のデータ作成や、加入世帯データの更新業務をロボットが担っている。
当該業務は、もともと山本氏が「真っ先にこの業務を削減したいと思った」と話すほど負担が大きかった作業。これまではデータの作成に手動で1時間かかっていた。さらに本業務はシステムサーバへの負荷が大きく作業中は他の人がサーバにアクセスできなくなってしまうため、遅い時間や昼休憩の時間帯を見計らって作業を行う必要があった。BizRobo!導入後はわずか3分に短縮。また、作業が実行できる時間の制約からも解放され、単純な労働時間削減以上の効果をもたらしている。
導入効果1年間で1,303時間、348万円相当の削減効果を実現
他部署でもRPA化が進み、顧客対応の品質向上に寄与
同社では2体のBizRobo! miniが20業務で稼働中。導入により、2020年度は1年間で1,303時間、金額にして348万円相当の削減効果があった。「これまで手動で実施しなければならなかった業務を削減できたことで、業務効率が大きく上がったことを実感しています」(稲田氏)
また、現在は基本的にお客さまサービス部のみで活用しているが、他の部署でも一部業務でロボットの活用が進みだしている。営業部では、顧客に送付したDMの履歴を管理するロボットが稼働中。DMについて問い合わせがあった際、担当者がすぐに内容を把握できるようになり、顧客対応の品質向上につながった。こうした事例から、他部署も含め社内全体でさらにRPAへの関心が高まっているという。
「他社の事例を見ていると総務・経理部門での活用が多くあり、これらを参考にすれば当社でも総務や経理などの事務業務へ導入しやすいと考えています。自分たちが率先して動くことで、より活用を進めていけるようにしていきたいです」(稲田氏)
完全版事例をダウンロードしてご覧いただけます
CORPORATE PROFILE
- 社名
- 豊橋ケーブルネットワーク株式会社
- 事業内容
- ケーブルテレビ・インターネットサービス・電話サービスの提供など
- ウェブサイト
- http://www.tees.ne.jp/
- 話を伺った方
- お客さまサービス部 CRMグループ マネージャー 稲田 和典 氏など
- ここまでの内容に加えて下記を追加
「今後について」
「現場の声」 - 印刷用PDF(フルカラー)4ページ