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BizRobo! Basicの最新ver.10.7.0.4がリリースされました。このバージョンでは新たにロボットファイルシステム機能、Easy Upgrade機能、ロボットタグ機能などさまざまな機能が追加されました。
その中でも今回は特に注目すべき4つの機能について詳しくご紹介いたします。
・ロボットファイルシステム機能
・マルチバージョンクラスタ/ Automatic Desktop Automation Service(DAS) Upgrade
・Desktop Automation ServiceログMC管理機能
・ロボットタグ機能
ver.10.7新機能によって何ができるようになったのか?その機能の詳細、使用場面をご紹介
■ロボットファイルシステム機能
ver.10.7がリリースされました。色々と新機能が搭載されているようですが、それぞれの詳細と使い方について教えてもらえますか?
ではまずロボットファイルシステム機能から説明しましょう。任意のファイルサーバ上やローカル上のフォルダに対し、あるロボットまたはプロジェクト全体にアクセス権を設定し、ファイルのやり取りが容易にできるようになりました。
これまでのバージョンと比べて、何が便利になったのでしょうか?
これまでファイルを移動するにはロボットからコマンドプロンプトを開き、net useコマンドでフォルダをマウントするなど複雑な手順で行いましたが、ver.10.7からはこの機能を使用することでRead Fileステップ、Write Fileステップだけでファイルのやり取りができるようになります。
なるほど。それは便利ですね。他にはありますか?
ロボットが取り扱うフォルダやファイルへのアクセス権をロボット、またはプロジェクト単位で管理できるようになるため、特に社外秘文書へのアクセスなどに対してセキュリティを確保できるようになります。
この機能でロボットがアクセスできるのは、どのようなファイルやフォルダですか?
ローカル、ファイルサーバー上のファイル・フォルダにアクセスできます。ファイルサーバーとの接続にFTPおよびSFTPを使用することも可能です。
ということは、例えば社内サーバーにあるファイルに対してもアクセス権を限定した上でアクセスできるようになりますね。
はい。ちなみにフォルダへのマウントはロボット実行中のみ行われるため、センシティブなファイルに対して誤操作を防ぐことができます。
これまでセキュリティの観点から自動化に躊躇していた社の重要業務にもBizRobo!を使うことができそうです!
最後にWebサイトのページをPDFでダウンロードし、マウントしたフォルダに置くこともできます。この機能を使用して、例えば社内基幹システムなどから必要なページのPDF文書をダウンロードし、所定のフォルダに格納することができます。
■マルチバージョンクラスタ/ Automatic Desktop Automation Service(DAS) Upgrade
次の機能はマルチバージョンクラスタそしてAutomatic DAS Upgradeです。
マルチバージョン?
端的に言えばManagement Console上の1つのクラスタに複数のバージョンのRoboServerを接続してロボットで使用できるようになったという機能です。
それで何ができるようになったのですか?
1つのクラスタに複数のバージョンのRoboServerを接続して使用できるようになったという機能です。
これまでのバージョンでは、1つのMCバージョンに1つのRoboServerしか使用できませんでしたよね?
これまでのバージョンでは、1つのMCバージョンに1つのRoboServerしか使用できませんでしたよね?
はい、下記のような形で使っています。
ver.10.7では下図のように1つのMCのクラスタに全部RoboServerを接続してしまえます。
それはいいですね。でも動かすロボットのバージョンごとに1つ1つそのバージョンのRoboServerに接続するようにしないといけないのでは?
そうしなくとも、ロボットのバージョンより上のバージョンのRoboServerがあれば、そのRoboServerを使ってそれまでのバージョンのロボットを動かすことができます。
なるほど!ならわざわざRoboServerを何個もクラスタにぶら下げなくてもいいですね。あれ、じゃあDAS(Desktop Automation Service)はどうするのですか?DASはRoboServerのバージョンに対応して動作するから、RoboServerのバージョンにあったDASを1つ1つインストールしなければならないですよね?
それを見越したのがAutomatic DAS Upgrade機能です。
もしかしてDASも1つ1つ分けてインストールしなくても…?
その通りです!ver.10.7のDASをインストールしておけば、RoboServerによってアクセスされたDAS内に、そのバージョンに対応するエンジンが自動的にインストールされ、それを使用してロボットを実行できます。
これならver.10.7のDASさえあれば、これまでのロボットは全部これを使って実行できますね!
ちなみにこのAutomatic DAS Upgradeに対応したRoboServerは、ver.10.3系であればver.10.3.0.10、ver.10.4系であればver.10.4.0.4です。RPATポータルから対象バージョンのBasicインストーラーをインストールの上、「Tomcat環境構築手順書」に従ってver.10.7.0.4へRoboServerをインストールしてください。
※10.3.0.10のインストーラー URLはこちらです。
※10.4.0.4のインストーラー URLはこちらです。
※Tomcat環境構築手順書 p.63(17. RS設定)(ファイルはこちら)
■Desktop Automation ServiceログMC管理機能
この機能では何ができるようになったのでしょうか?
タイトルの通り、Desktop Automation ServiceのログをManagement Console上で確認することができるようになりました。イメージとしては下記のようになります。
以前のバージョンでDASのログを確認するには、DASがインストールされている環境にアクセスして、DASのインストールフォルダ内のログファイルを見ていましたね。複数環境でDASを実行している場合は、それぞれ実行環境を開かなくてはいけないのが大変で…
この機能によって、管理者はMC上だけでそれぞれのDASが出力したログを確認できるようになるので、問題発生時の調査やログの管理にかかる手間が大きく軽減されます。
■ロボットタグ機能
ver.10.7ではロボットごとにタグを設定できるようになります。
これはどのように使えばいいのでしょうか?
ロボットに設定したタグは、Management Console上でタグによる検索ができます。
タグにはロボットを使用する部門(営業、経理、人事…)、ロボットの処理内容(データ入力、メール送信…)、連携アプリケーション(Microsoft Office、SAPなど)の情報を設定することが想定されます。
タグにはロボットを使用する部門(営業、経理、人事…)、ロボットの処理内容(データ入力、メール送信…)、連携アプリケーション(Microsoft Office、SAPなど)の情報を設定することが想定されます。
ロボットのタイトルに上記のような情報をいれなくても、タグだけで検索ができるようになりますね。
これによって、例えばあるサードパーティアプリケーション(Microsoft Officeなど)の仕様変更によりこれを使用するロボットに実行エラーが発生した場合、タグに記録した連携アプリケーションを検索することで同様のエラーが発生すると見込まれるロボットをすべて検索することができます。このように、ロボットの絞り込みを行うことにこの機能を使用することができます。
ありがとうございました。BizRobo!10.7の新機能について良くわかりました!今後のBizRobo!新機能も楽しみにしています。