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AIについて学んだけど、実際取り組むとなると何をすればいいのかわからない、という方もいると思います。
このブログでは、AIとの向き合い方を学んだ次のステップについてRPAテクノロジーズ株式会社の遠藤氏と株式会社aiforce solutionsの高橋氏に語っていただきます。
また、前回のAIは「作る」時代から「使う」時代へ、初心者はPythonを捨てろ!のブログを読んでいない方はこちらも見てみてください。
目次
※本ブログはWEBセミナー「AIは料理に似ているんです。実は。AI30分クッキング 一連の流れを体感」より一部内容を抽出・編集したものになります。完全版につきまして、ぜひこちらよりアーカイブ配信をお申し込みしていただき、ご視聴下さい。
AIの動かし方に脳を慣れさせよう
遠藤氏:
まず、AIに取り組む際にはAIに対する理解が必要です。何が出来て何が出来ないのか、何をさせたいのかを考えるのが大切です。今回は、AIに何をさせたいかを考えた次のステップから話していこうと思います。
AIに何をさせたいかを決めたら、次は実際に動かす際の考え方に自分の脳を慣れさせなければなりません。
まずは数値の予測をさせる場合です。ある数値を予測する際、通常の分析であれば目的変数と説明変数が存在し、それを手掛かりに分析します。
しかし経費の予測等をする際には、過去の実績値しかデータがないことが多いです。
そんな場合には、過去の実績値を変数として利用する「ラグ特徴量」という考え方をします。過去の変化の移動平均をみて変化を可視化して、先の数値を予測します。
この考え方を使うと、「1か月先」「2か月先」「3か月先」といったようにそれぞれ独立した予測モデルが作られるので、それらを結合して最終的な予測結果を生み出します。
一気に最終結果が出てくるわけではないので、戸惑ってしまうポイントになります。
次に画像を読み込ませて判別するAIを作りたい場合を考えます。
例えば手書き文字を認識するAIを作る際は、何度も様々な字体等を踏まえた画像を繰り返し学習させる必要があります。
このように地味な学習を積み重ねて蓄積させるのがAIです。判断させたいものを物体認識させる際に、何が判断基準になるのかを多角的に考えて学習させなければなりません。
また、読み込ませる画像をどこで撮影するか、どうやって撮影するか、のような条件も変数として関与してきます。ここまで考えると、AIに無茶な命令をするようなこともなくなりますね。
ここまでを踏まえると、AIに何をさせるかを決めたのち、どんなデータを用意すべきか、どんな思考をすべきかを考えるのに慣れが必要だとよくわかると思います。
さて、最後にAIを料理にたとえてみると
- 目的設定(からあげを作りたい)→ AIを用いてどんな予測をしたいか
- 材料 → 適切なデータを集める
- 下ごしらえ(混ぜて、刻んで、etc)→ 集めたデータを適切に処理する
- 調理→ ツールを用いて分析
というようになると思います。こう整理してみると、やはりPythonの様な技術が使えるか、というよりもデータサイエンティクスの考え方が重要だとわかります。
では、実際の分析(調理)の部分はどうすればいいの?という疑問について、高橋さんにお話ししてもらいます。
AIの流れを体験しよう
高橋氏:
前回の繰り返しになりますが、現在のAIは機械学習を主としており、ビジネスで利用する際にはその中でも「教師あり学習」という過去の実績を変数として用いて学習させるものを理解するのが大切になります。
AIの教師あり学習は、主に分類(判断)と回帰(予測)という2つのことが出来ます。
ここで用語の確認ですが、「機械学習」という言葉は「入力に対して一定の出力を返す」という意味の「機械」と、「過去の経験に基づいて行動を変える」という意味の「学習」に分けることが出来ます。
今回はAIの流れを体験する、というのがテーマですが、実際AIはどんな業務を行うことが出来るのでしょうか。
分類(判断)業務にしろ、回帰(予測)業務にしろ、会社内で属人化している業務が存在すると思います。
これらの過去の実績を基にした判断を伴う業務はAIに任せられるものです。こういった、AIに任せられる業務を的確に見つけ出すことが大事になります。
おわりに
AIを扱う際の脳の動かし方に慣れておく大切さ、AIを使う際の流れがよく分かったと思います。
AIに対する正しい理解だけでは実際にAIを動かすことはできません。これからのAI人材として、常にAI脳に慣らしておくようにしましょう。
本ブログはWEBセミナー「AIは料理に似ているんです。実は。AI30分クッキング 一連の流れを体感」より一部内容を抽出・編集したものになります。完全版につきまして、ぜひこちらよりアーカイブ配信をお申し込みしていただき、ご視聴下さい。