BizRobo! ブログRPAの開発や運用に役立つ情報を配信
RPAテクノロジーズ玉岡です。2019年8月29日(木)に、「BizRobo!CAMP!!大阪」を開催しました。多くの新たな発見はもちろんのこと、大阪ならではの笑い!?ありのパワフルなイベントとなりました。
【ライトニングトーク1】少人数企業の中でBizRobo!推進奮闘中! 大切なのは“工夫”と“根気強さ”
株式会社ミュートスの森中様
1人目の登壇は、従業員約40名(2019年7月現在)という少人数の企業で、さらに有志メンバーによって、BizRobo!を導入・推進に奮闘されている、株式会社ミュートス 森中様。
「いかに社内にBizRobo!浸透させるか」について、実際の取り組み事例を交えて、お話しいただきました。
特に導入初期の企業に共通する課題である「時間確保」を解決するためには、
まずBizRobo!をより多くの人に知ってもらうことが必要であると感じ、
「社内勉強会」「定期ミーティング」を実施しているとのこと。
社内勉強会のために、弊社から提供しているチュートリアルを、よりわかりやすく同社独自編集したものを使用したり、某旅行検索サイトを題材としてデーターベース操作を学ぶコンテンツの作成をしたり、と、
BizRobo!を知らない方々に、いかにBizRobo!に興味を持ってもらうか、BizRobo!ができることをイメージしてもらえるかを、創意工夫のもとコンテンツを作成し、勉強会を実施しています。
また、この勉強会は、プロジェクトメンバーだけでなく、全社員から希望者を募集・実施しており、プロジェクトメンバーとは不定期ではなく、定期ミーティングを実施しているとのこと。
このような取り組みを継続的、根気強く続けていくことが、BizRobo!浸透への第1歩なのかもしれません。
「一見、遠回りだと思われることこそ、意外と近道である」
この言葉の重要性を再認識させられた、森中様のライトニングトークでした。
今後の同社における、BizRobo!推進は、大変楽しみです。
【ライトニングトーク2】ロボットを作るのも、使うのも「人」 コミュニケーションこそRPA推進のカギ
大和ハウス工業株式会社の奥秋様
2人目の登壇は、RPAに関わる「人」同士のコミュニケーションを重要視し、そのコミュニケーションを仕組として組織に定着させている、大和ハウス工業株式会社 奥秋様。
RPAに関わる人たちと“信頼関係”構築の重要性と、これを実現するための「コミュニケーション」について、同社が実際に実施している施策を紹介しながら、お話しいただきました。
RPAとはどういうものか、ロボットを「作る人」「使う人」で認識を合わせ、ロボット配属後(稼働後)も、関係者同士、キャッチボールをたくさん行い、ロボットを育てていくことが大切。
これを実現するための取り組みの同社では、
・RPAハンドブック
・RPAコミュニケーションシート
を作成・運用。
RPAハンドブックとは、これまで内製化により培ったノウハウを用いて、セキュリティリスク対応・開発マニュアルをまとめたもの。本ハンドブックでは、スキルの蓄積・発展を図るだけでなく、RPAの概要編(RPAとは)も作成し、ユーザーへの説明に用いているとのこと。
本シートでは、RPAの稼働データ(実行回数、想定効果など)だけでなく、RPA担当者からのユーザーへのコメント欄、ユーザーからRPA担当者へのコメント欄(要望・期待など)、さらには、RPAの認知度を上げるために、ユーザー承認欄というユーザーの上司に捺印をもらうところもあり、
ロボットを「作る人」「使う人」との継続的なコミュニケーションを実現し、“信頼関係”を醸成するための非常にユニークな取り組みを実施。
自動化、ロボット、業務効率化、デジタル・・・言葉だけ見ると、ここに「人」が介在しないように感じますが、
とはいっても、やはり「人」と「人」とのコミュニケーションが重要であり、一種の“アナログ”回帰的な思考・行動こそ、RPAをはじめとする、テクノロジーを使いこなすには、必要なのではないでしょうか。
同社の企業文化、奥秋様のお人柄が垣間見えた、素敵なライトニングトークでした。
【ライトニングトーク3】~“知識不足”は周りと協力して克服! 社内外の“仲間”とともにRPA推進~
日亜化学工業株式会社 遠藤様
3社目の登壇は、BizRobo!導入・推進していく際、数々の壁にぶち当たりながらも、
その時々の適切なメンバーと協力しながら、さらなるBizRobo!推進に奮闘されている、
日亜化学工業株式会社 遠藤様。
「何かに困ったら、素直に協力依頼する」ことが大切であり、
その協力してくれる“仲間”を増やす様々な施策について、具体例を交えて、お話しいただきました。
同社は、BizRobo!クラウド版(BizRobo! DX Cloud)を導入しているのですが、その導入の当時、ITインフラ、クラウドならではのルールなどを、担当者(※)が独自で調査していたこともあり、BizRobo!導入が思うように進まなかったとのこと。
※当時、ITインフラ、クラウドの知識があまりなかった。そこで、同社のIT部門の専門チームや、製品サポートに協力を依頼することにより、スムーズに導入できた。
遠藤様曰く「何か問題に直面した際、“素直”に、関係者に協力依頼をすることが大切」であり、その協力してくれる「“仲間”を社内外に作ること」の重要性について、これまでの経験を踏まえて、説明されました。
その社内外に“仲間”を作る活動として、
・【社内活動】 RPA体験ロボ(下図)
・【社外活動】 BizRobo!ユーザーコミュニティ大阪分科会
を実施。
社内活動であるRPA体験ロボでは、RPAを新規に導入する部門に、RPAを体験してもらいやすいロボ(説明では、勤怠チェックロボ)を準備し、まず実際に、体験させる。そうすることで、新規部門にRPAのイメージをしてもらい、同社におけるRPA推進・浸透させている。
この「まず、誰もがイメージがしやすい体験をしてもらう」ことは、RPAの他部門・全社展開において重要な取り組みです。現在、RPAの他部門・全社展開に課題を感じている方は、是非、同社の活動をヒントにしてもらいたいと思います。
社外活動であるBizRobo!ユーザーコミュニティ大阪分科会では、会社の垣根を越えて、1社では解決できない問題を、参加企業全員で、解決方法を検討しています。本取り組みについては、以下ブログ(リンク先)に記載しておりますので、是非、チェックしてみてください。
社内外の“仲間”とともにRPA推進していく同社の取り組みは、非常に興味深いものです。
是非、これからも“仲間”を増やして、「ロボットが労働力として普通に仕事をしている状況」を目指してほしいと思っております。楽しみにしております。
【ライトニングトーク4】業績向上、お客様満足度向上させる! BizRobo!関通の挑戦
株式会社関通の井上様
4社目の登壇は、BizRobo!の機能的特性をフルに活用し、地に足ついた効果を着実に創出し続けている、株式会社関通 井上様。
RPA導入当初、BizRobo!とは異なるRPAソリューションを使用していたが、RPAが社内に浸透するにつれて問題が発生し、その問題を克服するためにBizRobo!を導入したとのこと。その経緯と、実際に稼働しているロボットについて、お話しいただきました。
井上様のお話しで特に面白かったのが、
部下の仕事内容をチェックするロボットがフル活用されているとのこと。部下に正しい仕事をさせているかを、このロボットが様々な検索方法でチェックしているそうです。
以前はこのチェックを総務部門が実施していましたが、RPAで実施することによって、チェックに対する総務部門の方々の作業時間削減はもちろん、各社員の仕事の抜け漏れ自体も激減し、仕事の品質自体も向上したとのこと。
RPAの価値の1つである「お客様満足度向上」を見事に実現している同社の取り組みであり、
人のアイデア次第で、作業時間削減に留まらない価値をRPAが創出することができる、ということを
お話ししていただき、改めて、RPA、BizRobo!の奥深さを感じることができた、井上様のライトニングトークでした。
パネルディスカッション/グル-プディスカッション
パネルディスカッションでは、登壇いただいた4名の方に引き続きご協力いただき、会場からの質問に、ざっくばらんにお答えいただきました。会場からは「人材育成のコツは?」「○○の取り組みについて、詳しく教えてください」など、普段、自社内で聞くことのできない、非常に“かゆい”ところに手の届く質問ばかりで、私としても非常に勉強にある時間となりました。
グループディスカッションでは「RPA推進するための“7ルール”を考えよ」というテーマで、各社のこれまでの経験・知恵を持ち寄り、ディスカッションしてもらいました。皆様のBizRobo!に対するいろいろな“想い”を感じることができました。
アンケート結果
イベントアンケートでは、
「社内では出ない意見がディスカッションできた」
「他社の取り組みや、疑問点を質問することもできたので、明日から改善に向けて動けそうです」
「グループディスカッションを通じて、普段ぼんやり考えていたことがより明確になったように感じます」
「他社の方と意見交換できたことで、新しい角度での見え方が得られた」
と、回答いただき、また本イベントに対する満足度も非常に高いものとなりました。
最後に
BizRobo!ユーザーコミュニティの活動理念である、
会社の壁を越えて、参加者全員で“正解”を創っていくことを体感していただく企画の1つが、
このBizRobo!CAMP!!となっております。これからも、皆様と一緒に“正解”を創っていけるような活動を企画・運営していきたいと思います。