BizRobo! ブログRPAの開発や運用に役立つ情報を配信
RPAテクノロジーズの玉岡です。2019年6月20日(木)に、「BizRobo!CAMP!!名古屋」を開催しました。名古屋は、今年2月に開催しており、今回は2回目の開催となりました。
前回もかなり盛り上がりましたが、今回もそれ以上に盛り上がり、非常に有意義な「BizRobo!CAMP!!」になりました。
【ライトニングトーク1】企業文化の変革を目指し、まずは、目の前の小さなことからコツコツと!
遠州鉄道株式会社の大庭様
1人目の登壇は、グループ全体の生産性向上を目指し、RPA導入リーダーとしてご活躍中の遠州鉄道株式会社 大庭様。
RPAを導入してからこれまでに経験してきたからこそ感じた、“気づき”や“課題”、それらを克服するための“工夫”について、お話しいただきました。
「会社としてRPA導入を決めたのは良いけれど、
現場は、そうスムーズにRPAは浸透しなかった」
という、トップダウン型でRPA導入を決めた“ユーザーあるある”について、RPA推進・利活用グラフを用いながら、非常にわかりやすく説明されました。
今回は、その中でも、RPA導入初期フェーズにぶつかった課題を紹介します。
課題①では、
・開発者の異動
・やりたいことが実現できない、低スキル
・万能な魔法のツールという幻想の蔓延
という理由により、RPA開発が進まないという壁にぶつかり、
これらを乗り越える工夫として、
・ひとり月3台のロボット開発の目標を立てる
まずはロボットを作成し、RPAの得意不得意を体感・理解する
・3チーム3人体制での開発
3人寄れば文殊の知恵。スピード重視のトライ&エラーのマインドで取り組む
を実施したとのこと。
結果、ロボット台数が格段に増え、さらには、RPA適用したい業務依頼が増えた、
また、RPAに関わるメンバーの役割分担(例えば、業務ヒアリング・案件掘り起しが得意なメンバー、RPA開発が得意なメンバーなど)がわかってきた、など
特に、RPA導入初期フェーズにおいて、弊社としても実践してほしいことを、お話ししてくれました。
RPA推進の重要なポイントとして、このRPA導入初期フェーズで「いかに早めにロボットの効果を体感」してもらえるかがあります。
先述の①であったように、とにかくロボットを作る(1人目標3台など)。
ただし、この時、いきなり難しいものを作成するのではなく、その時々に合ったレベルのロボットを作成することが大切です。
RPA適用したい業務を、自分のその時々のレベルまで業務を分解するといった、ロボット作成以前のスキルも必要な場合もありますが、まずは、作ってみる。(ラーニングサイトなどで学んだことを応用するなど)
簡単なロボットでも1台出来ると、「嬉しい」と感じることができ、次第に楽しくなってきます。
弊社としても、ユーザーの皆様に、この嬉しい⇒楽しいを、早めに体感してもらえるよう、
日々、サービス改善しておりますが、
是非、ユーザーの皆様にも、このような体感を社内で実践できるように様々な工夫をしていただき、その工夫とアイデアをこのBizRobo!ユーザーコミュニティに発信してもらえると嬉しいです。
【ライトニングトーク2】“現場主導”による生産性向上に必要なのは、人間の“意識改革”!
株式会社飯田の山本様
2人目の登壇は、働き方改革実現に向けて、自分たちの力で取り組み、年間約3,000時間の創出効果(※)を実現している、株式会社飯田の山本様。
※2019年7月現在
数々の壁に直面しながらも自分たちの力で乗り越え、中小企業でRPA推進するうえで“大切なこと”をお話しいただきました。
若年層の会社定着率が不安定、社員の高齢化、実務者の「やり方、進め方」がブラックボックス化しているといった、「ヒト」に対する内外の環境変化に対応するためには、「仕組み」の構築が必要であることをユーモアを交えながら説明されました。
株式会社飯田では、RPA適用を前提とせず、その時々にあった最適ツール適用による業務の自動化を目指して、RPAをBPRの取り組みの1つとして取り組んでいます。
また、RPA推進メンバーの多くは、プログラミング経験がなく、それぞれのメンバーは主に属する部門との兼任という状態の中、本取り組みを進めています。
そんな中、様々な壁にぶつかることも多々あったとのことですが、
RPA推進メンバーの中で、不足している力は「補ってもらう」、「自ら学ぶ」両方の姿勢で、各々が「行動し続ける」ことの大切さや、
「人間が試行錯誤するからこそ、RPAはより威力を発揮する」ということをお話ししていただき、
山本様のBPRに懸ける、熱い想いを感じました。
確かに、BizRobo!単体で、何か価値を発揮するものではありません。
「人とロボットの適材適所」を実現してこそ、価値を発揮します。そのためには、試行錯誤が大切であり、それを前提に、正しい目的をもってRPAを推進することが、RPA推進の真髄であると、私自身、思っております。それを体現している、山本様はじめ、RPA推進メンバーの皆様は、大変素晴らしく、今後も“真の”働き方改革に向けて、邁進してほしいです。
パネルディスカッション
パネルディスカッションでは、登壇頂いたお二人と、株式会社飯田でRPAを推進している方にもご協力頂き、会場からの質問に実体験を交え、本音!?でお話しいただきました。
ライトニングトークの内容に対して、参加者からの遠州鉄道様、飯田様に「もっと聞きたい」ことを中心にお答えいただき、またその答えに対して追加で質問があるなど、非常に盛り上がった、パネルディスカッションでした。
グループディスカッション
グループディスカッションでは、各グループを同じ企業所属のRPAチームと仮定し、弊社からの課題(下図参照)に対する解決策をディスカッションし「明日から自分たちで出来ること」を各グループにアウトプットしてもらいました。
各グループ、付箋を使用しながら、ディスカッション。まずは、自社の取り組みを発表し、これまでの取り組みの振り返りを踏まえ、アイデアの交換を実施しました。その後、それらのアイデアをベースに各課題に対する解決策を、1枚の模造紙にまとめ、発表してもらいました。
各グループの発表は、全て「明日から自分たちで出来ること」で、参加者の皆様はもちろんのこと、私としても、大変参考になる内容でした。
アンケート結果
全体の満足度として、4.2点(5点満点中)と満足度は高く、
参加者からは、
「課題解決のヒントが色々得られました」
「グループワークが楽しかったです」
「今リアルタイムで直面している課題を乗り越えた方々の話を聞くことができて貴重な時間となりました」
「楽しく情報共有が出来、運用や管理の仕方が参考になりました」
「色んなユーザーさんと試行錯誤して発表するまでのプロセスが楽しかった」
「考えていたことと違った視点に気づくことができました」
(原文を記載しております)
と、大変嬉しいお声をいただきました。
最後に
名古屋での「BizRobo!CAMP!!」開催は、2回目となりましたが、私自身も多くの気づきや、今後のカスタマーサクセス活動におけるアイデアが沸き、とても有意義な時間となりました。
BizRobo!CAMP!!で、ユーザーの皆様とお会いし、直接お話しを聞ける機会というのは、大変貴重、弊社としても、このような機会は大切にしていきたいと思っております。
引き続き、BizRobo!の全国大衆化に向け、コミュニティ活動を全国各地にて推進してまいります。コミュニティ活動にご興味があるBizRobo! ユーザーはぜひカスタマーサクセス部までご相談下さいませ。